01結論:日本居住者はコインベースを使えません
最初にはっきりお伝えします。コインベースは2023年に日本の個人向けサービスを終了しており、日本に住んでいる方は新たに口座を開いて暗号資産を売買することはできません。「コインベース 評判」で検索すると古い記事がまだ多く出てきますが、日本向けの情報としてはもう当てはまりません。日本でビットコインを買うなら、金融庁に登録された国内の取引所が選択肢になります。
それでもこのレビューを読む価値はあります。シンガポールやインドに駐在・移住する方にとっては現役の有力候補ですし、コインベースが手がける自己管理型ウォレット(旧Coinbase Wallet、現Base app)は日本のApp Storeでも配信されています。グローバル大手の実力を知っておくと、国内取引所を比べる目も肥えます。
コインベースの基本情報
- 運営会社
- Coinbase Global, Inc.(米ナスダック上場・COIN)
- アジアでの認可
- シンガポールMASの主要決済機関(MPI)ライセンス、インドFIU-IND登録
- 日本
- 2023年に個人向け終了。金融庁一覧ではCoinbase株式会社(00028)が「取扱いなし」
- 簡易購入のコスト
- 約0.5%のスプレッド+支払い手数料(カードは最大約3.99%)
- Advanced手数料
- 最初のティアでメイカー約0.40%/テイカー約0.60%
- セルフカストディ
- Base app(旧Coinbase Wallet)
- 言語
- 英語中心。その他の言語は地域によって異なる
編集部のスコアは10点満点中8.4です。上場企業として財務とリスクを公開している透明性、そして誰が使っても迷いにくい購入画面は高く評価できます。減点の理由は価格と対応地域です。簡易購入のスプレッドとカード手数料を合わせると少額でも3〜4%上乗せされやすく、アジアの大半の国ではそもそも認可を持っていません。
02コインベースの日本撤退と「海外取引所」としての評判
コインベースは日本法人のCoinbase株式会社を通じて国内で営業していましたが、2023年に日本の個人向けサービスを閉じました。金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(2026年9月1日現在)には同社が登録番号00028として残っていますが、取り扱う暗号資産の欄は「取扱いなし」です。つまり登録は残っていても、日本の個人が使えるサービスは提供されていません。
「コイン ベース 海外」と調べる方の多くは、海外版のコインベースなら日本からも使えるのでは、と考えているようです。しかしコインベースは各国の現地法人ごとにサービスを提供しており、日本居住者が海外法人の口座を開くことはできません。他国の住所や書類を使って登録すると規約違反となり、資産ごと口座が凍結されるおそれがあります。当サイトではこうした回避方法は紹介しません。
税金の面でも国内取引所には利点があります。2025年12月の令和8年度税制改正大綱では、登録業者が扱う「特定暗号資産」について20%の申告分離課税と3年間の損失繰越が盛り込まれました。施行は2028年1月が見込まれており、まだ所得税法としては成立していません。現時点では暗号資産の利益は雑所得として総合課税(最大約55%)なので、売却したら確定申告の要否を確認しておきましょう。
03アジア各国でのコインベースの登録状況
「自分の国でコインベースは使えるのか」という問いに、アジアでは一つの答えがありません。下の表は各国の規制当局の登録簿と公開報道をもとにまとめたものです。アプリをダウンロードできることと、その国で認可を受けていることは別の話です。
| 市場 | 状況 | 詳細 |
|---|---|---|
| 日本 | 撤退 | Coinbase株式会社は金融庁一覧に登録番号00028で残るが「取扱いなし」。個人向けサービスは2023年に終了。 |
| シンガポール | 認可あり | Coinbase Singapore Pte LtdがMASの主要決済機関ライセンスを保有。シンガポールドルの銀行入金に対応。MASの規則により国内発行のクレジットカードは使えない。 |
| インド | 登録済み・ルピー対応 | 2023年に一時停止。FIU-INDの2025年3月の命令は警告のみ。2025年後半に新規受付を再開し、CoinDeskによると2026年5月にルピー入出金と現物取引を開始。 |
| 香港 | 無認可 | SFCの仮想資産取引プラットフォーム(VATP)ライセンスを申請しておらず、二次情報によれば香港の個人には提供していない。 |
| 台湾 | 未登録 | FSCのVASPマネロン対策登録一覧に名前がなく、台湾の利用者を勧誘できない。 |
| 韓国 | 未登録 | Upbitはコインベースからの入金は受け付けるが、コインベースへの出金はできない。 |
| フィリピン | ブロック | 2025年12月、BSPの要請を受けたNTCが無認可50業者のブロックをISPに命令し、その後コインベースも接続できなくなった。 |
| 中国本土 | 非対応 | 規約の対象外。2021年の中国人民銀行通知により暗号資産取引サービスは違法。 |
出典はページ末尾の規制当局の登録簿と報道。状況は変わる可能性があり、各規制当局のサイトが最終的な根拠です。
私たちがカバーするアジア19市場のうち、コインベースが認可を受け、なおかつ現地通貨の入出金につながっているのは2つだけです。シンガポールではCoinhakoやIndependent Reserveなど地元の認可業者と、インドではCoinDCXやZebPayなどFIU登録の国内取引所と比べて選ぶとよいでしょう。
04コインベースの手数料:簡易購入とAdvanced
コインベースには料金体系が2つあり、多くの人は片方しか目にしません。ホーム画面の「購入」を押すと、約0.5%のスプレッドを含んだ見積もりに、支払い方法に応じた手数料が加わります。カード払いなら合計で4%近くになることもあります。日本の国内取引所でいう「販売所」に近い仕組みと考えると分かりやすいでしょう。
もう一つは板取引のCoinbase Advanced(旧Coinbase Pro)です。こちらは国内の「取引所」形式にあたり、最初のティアでメイカー約0.40%、テイカー約0.60%。30日間の取引量が増えるほど下がります。1,000ドル分のビットコインを買う場合、Advancedの成行注文なら約6ドル、カードで簡易購入すると30〜40ドルかかる計算です。
対象国にお住まいなら、最初の少額は簡易購入で流れを覚え、定期的に買うなら銀行振込で入金してAdvancedで注文するのがおすすめです。国内の販売所と取引所の違いや各社のコストは取引所の手数料比較で詳しく比べています。
対象国にお住まいで、まず少額をカードで試してみたい方へ。カード購入なら手順がシンプルです。Visa・Mastercard・Apple Pay対応 · 日本居住者は対象外です。お住まいの国が対象か事前にご確認ください
カードで購入05コインベースでの買い方(対象国の居住者向け)
以下はシンガポールやインドなど、コインベースが正式に営業している国に住んでいる方向けの手順です。現地に駐在している日本人の方も、その国の居住者として現地の書類で登録することが前提です。モバイルアプリで説明しますが、ウェブ版も同じ順序です。
- 公式アプリを入れて登録する
App Store、Google Play、またはcoinbase.comからのみダウンロードし、開発元の名前を確認します。普段使うメールアドレスで登録し、強いパスワードを設定して電話番号を追加します。
- 本人確認(KYC)
実際の居住国を選び、パスポートや身分証をアップロードしてセルフィー確認を行います。インドではPANの提出も求められるのが一般的です。審査は数分から1日程度です。
- 強い2段階認証を設定する
セキュリティ設定で、SMSコードから認証アプリやハードウェアのセキュリティキーに切り替えます。
- 支払い方法を追加する
現地の銀行口座(シンガポールドルやルピー)かデビットカードを登録します。シンガポールの認可業者は国内発行のクレジットカードを受け付けられません。
- 購入する
「購入」をタップして銘柄と金額を選び、確認画面の合計額と「Coinbase手数料」の行を見てから確定します。安く買いたいときはAdvancedで注文します。
- 保管先を決める
少額なら口座に置いたままでも構いません。残高が増えたら、Base appなどの自己管理型ウォレットやハードウェアウォレットへ移しましょう。
着金のタイミングについて。カード購入はほぼ即時に反映され、銀行入金は送金網によって数分から1営業日かかります。新規口座でカード購入した場合、外部ウォレットへの送金が一定期間制限されることがありますが、これは不正対策で故障ではありません。
06サイトとアプリの使いやすさ
コインベースの設計思想は「複雑さは運営側が引き受ける」です。ホーム画面には残高と大きなボタン(購入・売却・送金・受取)が並び、チャートやニュースは下にまとめられています。初めて買う人にとってこの割り切りは大きな価値があります。その代わり、Advanced画面や詳しい手数料の内訳には少し深くたどらないと行き着けません。
Coinbaseアプリcoinbase.com ↗
覚えるのが最も早い部類の取引所アプリ。確認画面に手数料の行がある一方、Advancedへの切り替えは見落としがち。
Coinbase Advancedcoinbase.com ↗
チャートと板情報がそろった標準的な取引画面。スマホよりパソコン向き。
Base appbase.app ↗
2025年にCoinbase Walletから改名した自己管理型ウォレット。ソーシャル機能やミニアプリが加わり、以前より情報量が多い。
サポートは英語が中心です。表示言語は地域版によって異なり、ヘルプセンターも多くが英語なので、口座凍結などのトラブル対応は英語に慣れていないと時間がかかります。日本語で手厚いサポートを受けたいなら、国内の登録業者のほうが安心です。
07コインベース ウォレットとは?Base appと安全性
コインベースの安全性は、宣伝よりも情報開示に支えられています。米国の上場企業として財務状況や重大な事故を報告する義務があり、シンガポールとインドの現地法人はそれぞれの規制当局の監督を受けます。口座では認証アプリ、ハードウェアのセキュリティキー、出金先アドレスの許可リストが使えます。3つともオンにしておくことをおすすめします。

「コインベース ウォレット」は2つの製品が混同されがちです。Coinbaseの取引所口座はカストディ型で、鍵はコインベースが管理します。一方Base app(旧Coinbase Wallet)は自己管理型で、リカバリーフレーズは自分で持ち、コインベースにも復元できません。Base appは日本のApp Storeでも配信されており、国内取引所で買った暗号資産の保管先として使う人もいます。ほかの選択肢は暗号資産ウォレットおすすめで比較しています。
なりすまし詐欺にも注意してください。偽の「コインベースサポート」が「口座が危険です」と連絡してきて、安全なアドレスへの送金や認証コードの読み上げを求める手口が典型です。リカバリーフレーズや2段階認証のコードを聞いてくる相手は、例外なく詐欺師です。よくある手口は暗号資産のセキュリティ対策にまとめています。
08メリットとデメリット
メリット
- 米国上場で財務情報を公開している
- シンガポールでMAS認可、インドでは2026年からルピー入出金に対応
- 手数料の行が見える、業界屈指の初心者向け画面
- Advancedの手数料は妥当な水準
- 自社のBase appウォレットとの連携がスムーズ
デメリット
- 2023年に日本から撤退し、日本居住者は利用不可
- アジアの大半の市場で無認可または未進出
- 簡易購入はスプレッドとカード手数料で割高
- サポートは英語中心で日本語対応は期待できない
- フィリピンではブロック、中国本土は対象外
透明で使いやすい。ただし住んでいる国次第
シンガポールやインドの初心者には、明確な認可、シンプルな操作、Advancedでの低コストがそろった良い選択肢です。日本居住者は利用できないため、金融庁登録の国内取引所から選びましょう。
09日本での代わりの選択肢
コインベースが使えない日本の読者には、次の方向性をおすすめします。
- 国内の登録取引所:bitFlyer、Coincheck、GMOコイン、bitbank、SBI VCトレードなど。手数料やアプリの評価は日本の暗号資産取引所おすすめで比較しています。
- グローバル大手の日本法人:Binance Japanは金融庁に登録済みで、国内最多の66銘柄を扱っています。詳しくはバイナンスのレビューへ。
- 同じくセキュリティ重視の海外大手:クラーケンのレビュー。プルーフ・オブ・リザーブの実績は最長ですが、こちらも2023年に日本から撤退しています。
- 暗号資産カードのあるアプリ:Crypto.comのレビュー。シンガポールとドバイで認可を持つ一方、金融庁には登録されていません。
- カード購入の国際プラットフォーム:CEX.IOのレビュー。Visa・Mastercard・Apple Payに対応しますが、アジアでの認可はなく、日本居住者は利用できません。
全体の比較は暗号資産取引所おすすめランキングをご覧ください。
よくある質問
日本に住んでいてもコインベースは使えますか?
いいえ。コインベース(Coinbase)は2023年に日本の個人向けサービスを終了しました。金融庁の暗号資産交換業者登録一覧にはCoinbase株式会社(登録番号00028)が今も載っていますが、取扱暗号資産は「取扱いなし」と表示されています。日本居住者がビットコインを買うなら、bitFlyerやGMOコインなど金融庁に登録された国内の取引所を使うのが基本です。
コインベース ウォレットとは何ですか?今も使えますか?
Coinbase Walletは、取引所の口座とは別物の自己管理型(セルフカストディ)ウォレットです。2025年に「Base app」へ名称が変わり、日本のApp Storeでも配信されています。秘密鍵とリカバリーフレーズは自分で管理するため、フレーズを失くすとCoinbaseでも復元できません。取引所口座が使えなくても、ウォレット単体の性質は変わりません。
コインベースの手数料はいくらですか?
アプリの「購入」ボタンを使う簡易購入では、約0.5%のスプレッドに支払い方法ごとの手数料が加わり、カード払いだと合計で4%近くになることがあります。板取引のCoinbase Advanced(旧Coinbase Pro)は、最初のティアでメイカー約0.40%・テイカー約0.60%で、30日間の取引量に応じて下がります。最終的な金額は注文確認画面で確認してください。
コインベースは安全ですか?評判は?
コインベースは米ナスダックに上場(ティッカーCOIN)し、監査済みの財務諸表を公開しているため、取引所の中では透明性が高い部類です。ただし上場は破綻しない保証ではなく、どの取引所にも資産を預けるリスクはあります。金額が大きくなったら自分で管理するウォレットへ移し、アプリ認証の2段階認証と出金先アドレスの許可リストを有効にしましょう。
コインベースから銀行へ出金するには?
暗号資産を、居住国のCoinbase現地法人が対応する法定通貨(シンガポールドルやインドルピーなど)に売却し、「出金」から登録済みの銀行口座を選びます。対応の有無や着金スピードは現地法人と銀行網次第で、現地通貨の入出金に対応していない国では銀行へ直接出金できません。日本円での出金には対応していません。
参考資料
- 金融庁 — 暗号資産交換業者登録一覧(Coinbase株式会社 登録番号00028) · 2026年10月確認
- FIU-IND — Compliance orders(Coinbase India, Order 16/2024) · 2026年10月確認
- MAS — Financial Institutions Directory · 2026年10月確認
- SFC — Lists of virtual asset trading platforms · 2026年10月確認
- FSC台湾 — マネロン対策登録を完了したVASP一覧 · 2026年10月確認
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