01国内振込・即時入金と海外送金の違い
「銀行振込で暗号資産を買う」と言っても、中身はまったく違う2つのルートがあります。ひとつは国内の銀行振込・即時入金です。日本なら全銀ネット経由の振込やネット銀行の即時入金、香港ならFPS、シンガポールならPayNowのように、自国通貨を登録済みの国内取引所に数秒〜数十分で、ほとんどコストをかけずに入金できます。もうひとつは海外送金(SWIFT)で、ドルなどを海外のプラットフォームに送る方法です。時間も費用もかかり、2つの銀行のコンプライアンス審査を通ります。
国内振込・即時入金
- 数秒〜数十分で反映
- 取引所側は無料が多く、振込手数料も安い
- 国内の登録取引所・日本円のみ
- 日々の購入や積立に向いている
海外送金(SWIFT)
- 1〜5営業日
- 送金手数料+中継銀行手数料+為替コスト
- 海外のプラットフォームに届く(米ドル・ユーロなど)
- 日本居住者には基本的に不要
私たちの考えはシンプルです。国内の振込・即時入金が使えるなら、海外送金はしない。日本では資金決済法にもとづき金融庁に登録した事業者だけが暗号資産交換業を営めます。登録業者なら日本の規制と利用者保護が及び、入金も安く、確定申告に必要な取引履歴も日本語で取得できます。まず金融庁の暗号資産交換業者登録一覧で、使う予定の業者が載っているかを確認しましょう。
02国内取引所の入金・出金手数料(2026年10月)
日本の取引所への入金は、普通の銀行振込(振込手数料は自己負担)と、ネット銀行と連携した即時入金の2種類が基本です。差が出やすいのは、即時入金の手数料と日本円の出金手数料です。代表的な登録業者の公開料金をまとめました。
| 取引所 | 日本円の入金 | 日本円の出金 |
|---|---|---|
| GMOコイン | 即時入金も無料 | 無料(大口は400円) |
| コインチェック | 銀行振込は無料/クイック入金770円〜/コンビニ入金770〜1,018円 | 407円 |
| bitFlyer | 銀行振込は無料(振込手数料は自己負担) | 三井住友銀行220円/440円、他行550円/770円 |
| bitbank | 無料(振込手数料は自己負担) | 550円(3万円未満)/770円 |
| SBI VCトレード | 無料 | 無料 |
| OKJ | 無料 | 400円(100万円未満) |
各社公式ページおよび業界サイトの公開情報。料金は変更されるため、入金前に公式サイトで確認してください。
振込手数料を節約するコツ
取引所側の入金手数料が無料でも、銀行の振込手数料(数十円〜数百円)は自分で負担します。ネット銀行の即時入金を使えば、GMOコインでは入金コストをゼロにできます。一方、コインチェックのクイック入金は770円からなので、少額をこまめに入金すると割高です。積立のように毎月入金するなら、入金方法の差が1年で大きく効いてきます。
もうひとつの見落としがちなコストが、販売所のスプレッドです。入金を無料にしても、販売所で買えば0.1〜5%程度(銘柄によってはそれ以上)のスプレッドがかかります。手数料を本当に抑えたいなら、入金方法と「取引所(板取引)で買うかどうか」をセットで考えましょう。取引所ごとの比較は日本の暗号資産取引所比較で詳しく解説しています。
03アジア各国の銀行入金の仕組み
海外に住む日本人や、アジア各国の事情を知りたい方向けに、主要市場の登録・認可プラットフォームでの銀行入金をまとめました。料金は2026年10月時点の公開料金で、自分の銀行の手数料は別途かかります。
| 市場 | 主な手段 | 一般的なコスト | ポイント |
|---|---|---|---|
| 日本 | 銀行振込(全銀)、即時入金 | 取引所は無料、振込手数料は自己負担 | GMOコインは即時入金無料、コインチェックは770円〜 |
| 韓国 | 取引所の提携銀行の実名口座 | アップビットのウォン出金1,000ウォン | アップビットはKバンク、Bithumbは国民銀行のみ |
| 香港 | FPS、eDDA、銀行振込 | プラットフォーム側はほぼ無料 | SFC認可のOSL・HashKeyがFPSに対応 |
| シンガポール | PayNow、FAST | PayNowは無料 | Independent ReserveはS$1,000未満のFASTにS$2.50 |
| 台湾 | ATM・ネットバンキングで仮想口座へ | BitoProは入金無料、出金NT$30 | FSC登録のMAX、BitoProなど |
| タイ | PromptPay QR、銀行振込 | 入金無料、出金THB 20〜 | Binance THは1回限りのQRで入金 |
| インド | UPI、IMPS、NEFT | プラットフォーム側はほぼ無料 | 銀行によっては取引所宛ての送金を止めることも。売却時に1% TDS |
韓国:1つの取引所に1つの銀行
韓国のルールは独特です。特定金融情報法により、ウォンを扱う取引所はそれぞれ1つの銀行と実名確認入出金口座の提携を結び、利用者はその銀行からしか入金できません。アップビットはKバンク、Bithumbは国民銀行です。新規のKバンク口座は「限度口座」から始まることがあり、アップビットでは1回あたり500万ウォンの上限が案内されています。
日本国外にお住まいで対象国の居住者なら、銀行振込を待たずにカードで少額から試せる国際プラットフォームもあります。Visa・Mastercard・Apple Pay・Google Pay · 日本居住者は対象外
今すぐ始める04名義一致と入金ルール:組み戻しの原因の大半はここ
登録取引所の銀行入金には、ほぼ共通のルールがあります。次の4点を押さえれば、トラブルの大半は避けられます。
- 振込人名義を本人確認済みの名義と一致させる
家族・友人・会社名義の口座からの振込は組み戻しになるのが普通で、手数料を差し引かれることもあります。口座の確認が入るきっかけにもなります。
- 識別番号・指定口座を正確に入力する
取引所によっては、振込人名義の前に会員ごとの番号を入れるよう求めたり、利用者ごとに専用の振込先口座を割り当てたりしています。抜けると自動で反映されず、サポート対応が必要になります。
- 最低額・上限額を守る
最低入金額を下回ると反映されない場合があります。韓国、タイ、マレーシアなどでは1回・1日あたりの上限もあります。
- 最初は少額でテストする
新しい取引所に初めて入金するときは、まず少額を送り、反映を確認してから残りを送りましょう。
05口座凍結とP2Pのリスク
「暗号資産を買うと銀行口座が凍結されるのでは」と心配する人は少なくありません。自分名義の口座から登録取引所へ入金するだけなら、まず問題になりません。凍結のリスクはほぼすべてP2P取引から生まれます。見知らぬ相手にお金を払う、あるいは相手から受け取ったお金が、実は詐欺の被害金だったというケースです。
アジアには実例がたくさんあります。2022年8月、香港でBinanceのC2CでUSDTを売り、FPSで代金を受け取った利用者が、20万香港ドル以上を凍結されました。台湾では詐欺に関係した口座が「警示帳戸」に指定されます。インドではサイバー犯罪の捜査機関が、わずか1ルピーの係争額で口座全体の凍結を銀行に求めることがあり、2026年にはケララ高裁などが「凍結は係争額に限るべき」と判断しています。日本でもSNS型投資詐欺への注意喚起が金融庁から出ており、個人間の送金には慎重さが必要です。
06海外取引所への送金について

日本居住者にとって、海外取引所への送金は基本的に必要ありません。金融庁はBybit、MEXC、Bitget、KuCoin、LBankなどの無登録業者に警告書を出しています。Bybitは2025年10月31日に日本からの新規登録を停止しました。グローバル版のBinanceやOKXも日本居住者を対象としておらず、それぞれ登録業者のBinance JapanとOKJが受け皿になっています。
参考までに、CEX.IOが扱う法定通貨は米ドル・ユーロ・英ポンドのみで、SWIFT入金は0.1%(最低10ドル)、アジアの国内決済(FPS、PayNow、PromptPay、UPIなど)や日本円での直接入金には対応していません。また、CEX.IOは日本居住者を受け付けていません。
売却して銀行口座に戻すときも、考え方は同じです。詳しくは暗号資産の出金・換金ガイドを、国別の支払い手段は暗号資産の支払い方法まとめをご覧ください。日本の規制と税金の全体像は日本で暗号資産を買うためのガイドにまとめています。
よくある質問
暗号資産を買うなら銀行振込とカードのどちらが安いですか?
多くの場合、銀行振込のほうが安くなります。日本の国内取引所は銀行振込での入金手数料を無料にしているところが多く、負担するのは自分の銀行の振込手数料だけです。GMOコインのように即時入金まで無料の取引所もあります。カード購入は一般に1.5〜5%かかり、そもそも国内取引所はカードでの暗号資産購入を一般的に受け付けていません。
銀行振込で入金すると、反映までどれくらいかかりますか?
通常の銀行振込(全銀ネット経由)は、振込のタイミングや銀行によって反映までの時間が変わります。急ぐなら、住信SBIネット銀行・PayPay銀行・楽天銀行などのネット銀行と連携した即時入金(クイック入金)が便利です。GMOコインは即時入金が無料、コインチェックは770円からです。取引所ごとの条件は公式ページで確認してください。
振込が取引所から組み戻し(返金)されたのはなぜですか?
もっとも多い原因は名義の不一致です。国内取引所は本人確認済みの口座名義と同じ名義からの振込しか受け付けません。家族や友人、会社名義の口座からの振込は組み戻しとなり、手数料が差し引かれることもあります。ほかに、振込人名義の前に付ける識別番号の入れ忘れや、取引所が指定する口座以外への振込も原因になります。
海外取引所に海外送金(SWIFT)で入金してもよいですか?
日本居住者には勧めません。金融庁はBybit、MEXC、Bitget、KuCoinなどの無登録の海外業者に警告書を出しており、無登録業者には日本の利用者保護が及びません。日本居住者は、金融庁に登録された国内取引所へ日本円で入金するのが基本です。海外送金は1〜5営業日かかり、中継銀行の手数料や為替コストも差し引かれます。
暗号資産を買うと銀行口座が凍結されますか?
自分名義の口座から登録取引所に入金するだけなら、通常は凍結されません。凍結の多くはP2Pの個人間取引が原因です。見知らぬ相手に送ったお金、または受け取ったお金が詐欺被害金とつながると、銀行が口座全体を止めることがあります。アジアでは香港、台湾、インド、マレーシア、タイで実際にそうした例があります。
参考資料
- 金融庁 — 暗号資産交換業者登録一覧 · 2026年9月1日現在
- 金融庁 — 無登録の海外所在業者への警告 · 2026年10月確認
- コインチェック — 手数料一覧 · 2026年10月確認
- GMOコイン — 手数料 · 2026年10月確認
- OKJ — 手数料 · 2026年10月確認
最初の一枚を買ってみませんか?
登録と本人確認は数分。その後はカードやApple Payでビットコイン・イーサリアム・USDTを購入できます。
国際ライセンス取得プラットフォーム · 2013年から運営 · 対象国の居住者向け(日本居住者は対象外)