01バイビットの評判を一言で
Bybitを調べる人の多くは、デリバティブ、コピートレード、キャンペーンが目当てです。製品の完成度は確かに高いのですが、誠実なバイビットのレビューなら先に伝えるべきことが2つあります。2025年に取引所史上最大のハッキングを受けたこと、そして2025年10月31日に日本での新規登録を停止し、日本居住者向けのサービスから事実上撤退していることです。
Bybitの概要
- 本社
- ドバイ(2023年にシンガポールから移転)
- 日本での状況
- 金融庁未登録 · 2025年10月31日に新規登録停止
- 現物手数料
- 基本ティアで約0.10%/0.10%
- カード購入
- 約2〜3%、サードパーティ手数料は別
- アジアのライセンス
- UAE SCA/CMA · カザフスタンAFSA · インドFIU-IND登録
- 撤退・ブロック
- 日本 · 香港 · タイ · フィリピン · マレーシア
- 欧州
- オーストリア経由でMiCAライセンス(2025年5月)
- セキュリティ事故
- 2025年2月に約14〜15億ドル流出、72時間で補填
Bybitの強みは、デリバティブのツール群、低い現物手数料、成熟したアプリ、活発なP2P市場です。弱みはアジアのコンプライアンスに集中しています。シンガポール、香港、日本、タイ、マレーシアでライセンスがなく、そのうちいくつかの国からは明確に締め出されています。8.1という点数は、製品には高評価、実際に使える場所には低評価という意味です。
02Bybitの日本撤退:何が起きたのか
「Bybit 日本 撤退」は、日本の読者が最も気にしている点でしょう。経緯を時系列で整理します。
- 2023年3月:金融庁が警告
Bybitは日本で暗号資産交換業の登録を受けずに日本居住者へサービスを提供していたとして、金融庁から警告書を受けました。
- 2024年11月:再び警告
金融庁は再度Bybitに警告を出しました。金融庁はMEXC、Bitget、KuCoinなど他の海外無登録業者にも警告を出しています。
- 2025年10月31日:新規登録を停止
Bybitは日本居住者の新規登録の受付を停止しました。
- 2026年1月:既存ユーザーの制限を開始
既存の日本居住者の口座も段階的に制限され始めました。2026年1月22日までにKYCレベル2を完了しないユーザーは日本居住者として扱われる仕組みでした。
- 現在:アプリも日本のストアから消える
2026年10月時点で、Bybitのアプリは日本のApp Storeに掲載されていません。
背景には、日本の厳格な登録制度があります。日本では資金決済法に基づき、暗号資産交換業者は金融庁への登録が必要で、2026年9月1日時点の登録業者は27社です。さらに2026年7月には暗号資産を金融商品取引法上の「金融商品」に位置づける改正法が成立し、2027年度の施行後は無登録業者への罰則も重くなる見込みです。国内の取扱銘柄の少なさから海外取引所に流れていたユーザーは、撤退とアプリ削除によって減りつつあります。
032025年2月のBybitハッキングと対応
2025年2月21日、Bybitのイーサリアムのマルチシグウォレットの一つから約40万ETH、当時の価値で約14〜15億ドルが流出しました。取引所の盗難としては過去最大です。FBIは北朝鮮のラザルス・グループ(TraderTraitorとしても知られる)の犯行と断定しました。攻撃者はBybit自体のシステムを直接破ったのではなく、Bybitが使っていたマルチシグサービスSafe{Wallet}のインフラを侵害しており、署名者は改ざんされた取引をそれと気づかずに承認していたことが調査で判明しています。典型的なサプライチェーン攻撃です。
記憶に値するのは対応です。Bybitは72時間以内にブリッジローンなどで穴を埋め、顧客資産の1対1の裏付けを維持しました。日本の読者には、2024年5月に約482億円相当のビットコインを流出させ、2025年3月に廃業したDMMビットコインが思い浮かぶでしょう(FSAは同じTraderTraitorの関与を指摘し、顧客資産はDMMグループが全額補償してSBI VCトレードへ移管)。インドのWazirXは同じ年に損失を利用者に転嫁しました。Bybitの場合は財務体力が差を生んだと言えます。ただし教訓は両面にあり、大手取引所でも第三者のツールが侵害されれば巨額を失いうるということです。他の事例は取引所の安全性ガイドで紹介しています。
04アジア各国のBybitのライセンスとブロック
| 市場 | Bybitの状況 | 規制当局 | 利用者にとっての意味 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 未登録。2023年3月・2024年11月に金融庁が警告、2025年10月31日から新規登録停止、2026年1月から既存居住者を制限 | 金融庁 | 日本のApp Storeからアプリ削除。日本ガイド |
| UAE | 2025年10月にSCA(現CMA)から連邦初の仮想資産プラットフォーム運営ライセンス(2025年2月に原則承認)。ドバイVARAの公開登録簿には未掲載 | SCA / CMA | 本拠地、ディルハム入金可 |
| カザフスタン | Bybit Kazakhstan、AFSA-A-LA-2024-0027(2024年9月〜) | AFSA(AIFC) | 現地カード、Apple Pay・Google Pay。同国初の規制下のP2Pと報じられる |
| インド | 2025年1月31日にFIU-INDから9,270万ルピーの罰金、2025年2月に登録、2025年9月頃に全面再開 | FIU-IND | 登録済みで利用可能。インドガイド |
| 香港 | 2024年3月14日にSFCの疑わしいプラットフォームの警告リストに掲載、最初の申請を2024年5月31日に取り下げ、2025年6月に再申請(認可扱いではない) | SFC | 香港は除外地域、P2Pも不可。香港ガイド |
| タイ | 2025年6月28日からブロック、経済犯罪取締部に告発 | タイSEC | 居住者はSEC認可業者を利用。タイガイド |
| フィリピン | 2025年8月にSECが無登録業者として公表、2026年3月18日にGoogle Playから削除されPLDTとSmartがブロック | SEC / NTC | 既存ユーザーは出金のみ可能 |
| マレーシア | 2021年7月から投資家警告リストに掲載、2024年12月11日に14営業日以内のサイト・アプリ停止を命令、2024年12月27日に履行確認 | SC | マレーシアガイド |
| シンガポール | 無認可、2023年に本社を移転 | MAS | シンガポールの個人には非対応 |
| 韓国 | 未申告、Upbitの送金ホワイトリストには掲載 | KoFIU | 未申告での韓国人向け営業は法的リスク。韓国ガイド |
| 台湾 | FSC未登録、現地広告をめぐり問題視されたと報じられる | FSC | 台湾の法的保護なし |
| インドネシア | OJKのホワイトリストに未掲載 | OJK | OJKの見解ではサービス提供は違法 |
| 中国本土 | 規約で除外 | 中国人民銀行 | 中国の規制 |
一言でまとめると、UAE、カザフスタン、インドでは確認可能なライセンスや登録があり、日本、香港、タイ、フィリピン、マレーシアでは撤退またはブロックされています。編集部は地域制限の回避方法は案内しません。登録時に居住国を偽ることは、口座凍結と資金の塩漬けへの最短ルートです。
05Bybitの手数料
Bybitの現物の基本ティアはメイカー・テイカーとも約0.10%でBinanceと同水準、VIPレベルが上がると下がります。カード購入は約2〜3%で、サードパーティが関与する場合はその手数料が加わります。P2Pのテイカーは無料ですが、業者のプレミアムを確認しましょう。デリバティブは別の手数料表で、レバレッジは損失を拡大します。初心者には勧めません。理由は現物と先物の違いで説明しています。
見落とされがちな点として、Bybitには法定通貨サービスで使えないカード発行国のリストがあり、例えばキルギス発行のカードは失敗することがあります。日本の読者にとっては、国内取引所の手数料と比べるほうが実用的でしょう。Coincheckの主要銘柄は取引所手数料0%、GMOコインはメイカー-0.01%(リベート)など、国内の板取引は非常に安くなっています。比較は手数料比較をどうぞ。
06Bybit Card:アジアで作れるか

Bybit Cardは暗号資産の残高で支払うMastercardのデビットカードです。編集部が確認できた範囲では(Bybitのサイトで対象国リストを検証することはできませんでした)、主にEEA、英国、オーストラリア、中南米の一部で発行され、アジアで対象とされる市場はごく一部と報じられています。発行手数料無料、為替手数料約0.9%、キャッシュバックがうたわれています。
アジアの読者の多くにとって、正直な答えは「当てにしないほうがいい」です。日本居住者は新規登録自体ができず、香港はBybitの除外地域、タイ・フィリピン・マレーシアの利用者は取引所そのものを使えません。暗号資産で支払えるカードを探しているなら、暗号資産カード比較でアジアで実際に申し込める選択肢を確認してください。
07Bybitで暗号資産を買う流れ(対象国の居住者向け)
「バイビットでビットコインを買う」方法を探している日本居住者の方へ:新規登録は2025年10月31日に停止されており、日本から始めることはできません。以下はUAE・カザフスタン・インドなど対象国の居住者向けの流れです。日本居住者は日本で暗号資産を買う方法をご覧ください。
- 居住国が対象か確認する
日本、香港、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、中国本土は対象外です。カザフスタン居住者はBybit Kazakhstanを使います。居住国は正確に申告してください。
- 登録して本人確認
身分証とセルフィーを提出します。BybitはKYCレベルに応じて出金上限を設定しています。
- 入金する
カード(Visa・Mastercard、Apple Pay、Google Pay)、P2P、またはUAE・カザフスタンでは現地の銀行送金を利用します。
- 現物市場で買う
初心者はワンクリック購入やコンバートが簡単です。Bybitは先物を目立つ位置に置いているので、誤ってデリバティブ画面に入らないよう注意しましょう。
- 口座を守る
認証アプリの二段階認証、出金先ホワイトリスト、フィッシング対策コードを設定し、大きな額はセルフカストディに移します。
先物やレバレッジは不要で、カードで現物を少額だけ買いたい対象国の方には、カード購入専門の国際プラットフォームという選択肢もあります(日本居住者は対象外)。対象国の居住者向け · Visa / Mastercard / Apple Pay
カードで購入08ウェブとアプリの使い勝手
Bybitの画面はトレーダー向けに作られています。素早い注文入力、なめらかなチャート、そろったデリバティブツール。その裏返しが情報の多さで、ホーム画面にはキャンペーン、特典、先物へのショートカットが並び、初心者が意図せずハイリスク商品に流れやすい作りです。
Bybit ウェブサイトbybit.com ↗
現物・デリバティブ画面は軽快で注文方法も豊富。ただしホームページのキャンペーンが多すぎます。
Bybit アプリbybit.com ↗
注文執行が速く、コピートレードやグリッドボットの入口も明確。初心者には先物が目立ちすぎます。Google Playインドで4.5の評価(日本のApp Storeからは削除済み)。
09Bybitが向いている人
向いている人:ライセンスや登録があるUAE、カザフスタン、インドの居住者。レバレッジを理解した経験豊富なデリバティブトレーダー。コピートレードやグリッドボットを使いたい人(自動売買ボットガイドも参照)。
向かない人:日本、香港、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、中国本土の居住者。少しだけビットコインを買いたい初めての人。Bybit Cardを期待しているアジアの読者の多く。
10メリット・デメリットと結論
メリット
- 2025年の不足分を72時間以内に補填し、利用者の損失なし
- UAE初のSCA/CMAプラットフォームライセンス、カザフスタンAFSA、インドFIU-IND登録
- 現物の基本手数料は約0.10%、デリバティブのツールが充実
- マークルツリー方式の準備金証明を公開
- 成熟した高速アプリと活発なP2P市場
デメリット
- 金融庁未登録、2度の警告を経て2025年10月31日に日本での新規登録を停止
- 香港、タイ、フィリピン、マレーシアでも利用不可
- 過去最大のハッキングで第三者ツールのリスクが露呈
- インドで9,270万ルピーの罰金、台湾・韓国・インドネシアでは未登録
- ホーム画面とアプリが先物やキャンペーンを強く推し、初心者が迷いやすい
編集部の結論
Bybitはよくできた取引所で、危機の際には責任ある対応を見せましたが、アジアでの合法的な活動範囲は狭まり続けています。UAE・カザフスタン・インドに住み、デリバティブのリスクを理解しているなら検討の余地があります。日本居住者にとっては、すでに新規登録ができない取引所であり、金融庁登録業者を選ぶのが唯一の現実的な答えです。
11Bybitの代わりの選択肢
Bybitから移る日本居住者の主な受け皿は、国内最多の66銘柄を扱うBinance Japan、アルトコインの板が豊富なbitbank、手数料の安いGMOコインやCoincheckなどの金融庁登録業者です。詳しくは日本の取引所おすすめをご覧ください。以下は海外取引所同士の比較です。
- カード購入部門 編集部のおすすめ
CEX.IO2013年創業 · カード購入
先物の雑音がない、手数料公開型のシンプルなカード購入。香港・台湾・タイなど対象市場で利用可能。アジアのライセンスはなく、日本・シンガポール・インドは対象外。日本居住者は利用できません。
- カード 0.49%〜4.99%+サービス料
- PCI DSSレベル1
-
Binance取引高世界最大
流動性は随一。日本では金融庁登録のBinance Japanが66銘柄とPayPay入金を提供し、タイ・インドネシア・カザフスタン・UAEにも現地ライセンス法人。
- 板取引 0.10%/0.10%
- Binance Japanは国内最多66銘柄
-
OKX取引所+Web3ウォレット
よりすっきりした画面と強力なウォレット。日本では登録業者OKJ(第00020号)、シンガポールとドバイにも認可法人。香港・タイ・フィリピンでは利用不可。
- OKJ 0.07%/0.14%(Lv1)
- Web3ウォレット内蔵
あわせてKrakenのレビュー(顧客資産の盗難記録なし)やCrypto.comのレビューもどうぞ。ほかの取引所は取引所ランキングにまとめています。
よくある質問
Bybitは日本から撤退したのですか?
事実上、日本居住者向けのサービスから撤退しています。Bybitは金融庁に登録しておらず、2023年3月と2024年11月に金融庁から警告を受け、2025年10月31日に日本での新規登録を停止しました。2026年1月からは既存の日本居住者の口座も段階的に制限され、アプリも日本のApp Storeから消えています。日本居住者は金融庁登録業者を利用してください。
Bybitに資産が残っている場合はどうすればいいですか?
居住地を偽って使い続けることは規約違反で、口座凍結の原因になります。資産は金融庁登録の国内取引所か、自分で管理するウォレットへ早めに移しましょう。送金前に、受け取り側の国内取引所がその銘柄とネットワークに対応しているか、海外取引所からの入金に追加の確認が必要かを必ず確認してください。
2025年のハッキング後、Bybitは安全ですか?
2025年2月21日、Bybitは約40万ETH(約14〜15億ドル)を盗まれ、取引所のハッキングとして過去最大となりました。FBIは北朝鮮のラザルス(TraderTraitor)の犯行と断定し、侵入経路はSafe{Wallet}のインフラ侵害でした。Bybitはブリッジローンなどで72時間以内に不足分を補い、顧客資産は1対1の裏付けを維持し、利用者は損失を負いませんでした。
Bybitはアジアのどこでライセンスを持っていますか?
2026年10月時点で、UAEでは2025年10月にSCA(現CMA)から連邦初の仮想資産プラットフォーム運営ライセンスを取得し、カザフスタンではBybit KazakhstanがAFSAライセンスAFSA-A-LA-2024-0027を保有、インドでは2025年2月にFIU-INDへ登録しました。日本、香港、タイ、フィリピン、マレーシアでは利用できないかブロックされています。
Bybitの手数料はいくらですか?
現物の基本ティアはメイカー・テイカーとも約0.10%でBinanceと同水準、VIPレベルに応じて下がります。カード購入は通常約2〜3%で、サードパーティが処理する場合はその手数料も加わります。P2Pのテイカー手数料は無料ですが、コストは業者のプレミアムに含まれます。デリバティブは別の手数料体系で、リスクははるかに高くなります。
参考資料
- 金融庁 — 無登録で暗号資産交換業を行う者への警告(Bybitを含む) · 2026年10月確認
- 金融庁 — 暗号資産交換業者登録一覧 · 2026年10月確認
- 香港SFC プレスリリース 24PR47 — 疑わしいVATPの警告リスト · 2026年10月確認
- FIU-IND — compliance orders(Order 15/2024) · 2026年10月確認
- マレーシア証券委員会 — Investor Alert List · 2026年10月確認
- Astana Financial Services Authority(AFSA) · 2026年10月確認
- タイSEC — デジタル資産事業ライセンス照会 · 2026年10月確認
- Bybit — 法定通貨サービスの制限対象カード発行国 · 2026年10月確認
先物は不要、現物を少しだけ買いたい方へ
対象国にお住まいなら、Visa・Mastercard・Apple Payでビットコインやイーサリアム、USDTを直接購入できます。日本居住者は対象外のため、国内では金融庁登録業者をご利用ください。
国際ライセンス取得プラットフォーム · 2013年から運営 · 対象国の居住者向け(日本居住者は対象外)